青年の視点2012年のSGI提言

学生平和会議総合議長 永井忠

学生平和会議総合議長 永井忠

2015年開催予定の「核拡散防止条約(NPT)再検討会議」。その準備委員会が本年(2012年)4月末から5月にかけて、オーストリアの国連ウィーン本部で開催された。私もSGIの派遣団の一員として出席させていただいた。

池田先生は1・26「SGIの日」を記念して、これまで30回に及ぶ平和提言を発表されている。特に2010年以来、提言の中で「2015年に広島・長崎で核廃絶サミットの開催を」と、くり返し呼びかけられているが、その提案が、国際社会で大きな反響を呼んでいることを肌で感じることができた。

米・オバマ大統領のプラハ演説以降、「核兵器のない世界」の実現に向けた議論が再び活発化している。その中で、池田先生の提案が注目されるのは、具体的な方向性を指し示すものとして、市民社会の声を結集する役割を果たしているからであろう。

池田先生は、提言以外にも、NPT準備委員会直前の4月25日付ジャパンタイムズ紙に論説記事を寄稿した。そこには、「2015年、核廃絶サミット」提案についての重ねての言及と、NPT準備委員会への期待が語られていた。

4月30日に開幕したNPT準備委員会の期間中、国連ウィーン本部内の全体会議場の入り口前には、関係者の資料や書類を自由に置けるテーブルがあった。そこに、池田先生の平和提言の英文冊子やジャパンタイムズ紙の記事のコピーも置かれることとなった。多くの人々が手に取る姿を目の当たりにしながら、反響の大きさをあらためて実感した。

国際的に著名な運動家は「本来、行政やそれに近い立場の人が、こうした提案を行うべきところを、SGIが積極的に声を上げておられることは大いに評価できる。今後とも、SGIと協力していきたい」と話しておられた。

この声に象徴されるように、先生の提言をめぐりSGIと意見交換の場を持ちたいとの声が、数多く寄せられた。

また、アメリカの運動家が次のように述べておられたのも印象的であった。

「池田会長の提案に非常に共感します。私は、核兵器の廃絶が停滞する状況を深く憂えて、あえて2015年のNPT会議をボイコットすべきだと提案してきました。しかし池田会長のご提案をうかがい、自身の提案を撤回したいと思い始めています。池田会長が常におっしゃるように、私たちは、希望に満ち、そして創造的でまた大胆でなければなりません。今後も連携していきましょう」

5月2日の全体会議の場では、平和市長会議の副会長でもある長崎市の田上富久市長が登壇。次のように語られた。

「広島の松井一實市長は、2015年のNPT再検討会議を広島に招致する可能性を模索しています。これは、世界の核保有国のリーダーが、実際に核兵器が使用された場所に集い合い、その廃絶の方途を議論することを目的とするものです。私は問いかけたい。核兵器の脅威を完全になくし、核兵器のない世界を作るための議論をする場所として、広島以上にふさわしい場所があるでしょうか。長崎市は、これを実現するために、広島市と歩みを共にするつもりです。このビジョンの実現について、加盟国のご協力をいただきたい」と。

これは、池田先生の「2015年、核廃絶サミット」提案とも軌を一にするものであり、実現を望む声が日に日に広がっていることに感慨を深くした。今後とも先生が提案に込められた思いを徹して学び、青年の立場で、その実現に向けて尽力していく決意である。