識者の声2012年のSGI提言

ロベルト・サビオIPS名誉会長の声

ロベルト・サビオIPS名誉会長の声

ロベルト・サビオIPS名誉会長

池田SGI会長の最新の平和提言を、大きな関心をもって読ませていただきました。

これまでの提言と同じく、今年の提言も、分析とビジョン、目標と現実、知識と戦略を統合した素晴らしい提言であります。

特に、次のNPT(核拡散防止条約)再検討会議が行われる2015年に「核廃絶サミット」の開催を呼びかけておられることは、核兵器廃絶に向けての強い推進力となるものです。

2015年というのは、時宜を得たタイミングだと思います。

過去の数年間においては、鍵を握る主要国での選挙の過程で、望みを抱く一方で失望を感じることもありました。今年は、アメリカ、ロシア、フランスでの選挙の結果を待つことで終わりそうであり、したがって今後、新たな機運とうねりをつくれるかどうかは、2013年になって初めて明確になるのではないでしょうか。

広島と長崎の悲劇に代表されるような戦争の現実は、過去の歴史の教訓にすべきであり、現代において絶対に起きてはならないことは明白です。

過去の歴史で軍事力を誇った二つの国――ドイツと日本が平和を愛する国となり、国際協力に積極的に取り組む国となったことが世界の変革をもっとも象徴する出来事でありましょう。そして我々は今、核兵器が全く意味を持たない新しい多極的な世界へと向かいつつあるのです。

北朝鮮やイランのような国々にとって、核兵器の威力は軍事的交渉の切り札となっていることは明らかです。

2015年は、NPT再検討会議に対し、多大なプレッシャーをかける重要なチャンスです。

また、金融におけるガバナンス(正常な運営)の欠如、難航している気候変動(地球温暖化)をめぐる交渉、若い世代に蔓延している民主主義に対する不信感、世界各地での雇用悪化など、現在台頭しているさまざまな地球的問題群に取り組むために、「地球的規模での市民社会の協力と連帯」を築くことが、今、SGIの皆さん方に求められているのだと思えてなりません。

そして、これらの問題群に対する提案はすべて、30回目を迎えた今回の提言の中で述べられています。

多くの国際組織と同様に、私どもの通信社IPSも、SGIの皆さん方と共に、新しいグローバルな連帯の構築に向けて最大限に協力していきたいと思っています。

Roberto Savio…1964年に国際通信社IPS(インタープレスサービス)を創設し、長年にわたり途上国側の視点などに立ったニュースを発信する活動を推進。現在は、国際協力評議会シニア・アドバイザー、世界政治フォーラム渉外局長としても活躍。

(聖教新聞2012年2月21日付掲載)