青年の視点2013年のSGI提言

学生部長 西方 光雄

学生部長 西方 光雄

師の構想実現へ皆が挑戦の「一歩」を

本年は、池田先生が1983年に1・26「SGIの日」記念提言の発表を開始されてから、30周年の佳節となる。

本年のタイトルは「2030年へ 平和と共生の大潮流」。

この提言が聖教新聞紙上で発表された前日(2013年1月25日)、公明党の山口代表が北京市内で中国共産党の習近平総書記と会談。習総書記は「公明党は長期に中日友好に重要な役割を果たしてきた」と述べた。

「日中国交回復の推進」は、公明党誕生(1964年)の際、創立者・池田先生が示されたことの一つ。公明党がパイプ役となって、日本政府の訪中が実現し、1972年の国交正常化、日中共同声明の調印へとつながった。

時を同じくして、「日中国交正常化提言」(1968年)など、日中友好へ尽力した先生の平和闘争が、どれほど壮絶であったか。そして、日中間の緊張が続く今日にあっても、中国教育界をリードする北京師範大学に「池田大作平和教育研究センター」が設立される(2012年12月)など、各界からの信頼がいかに揺るぎないものかを思うにつけて、感慨を深くした。

本年のSGI提言で、先生は核兵器や環境破壊などの問題を根源から改善するために、脅威に苦しむ人々自身が「生きる希望」「尊厳ある生」を取り戻す挑戦を始めることが大切だとし、平和と共生の地球社会という建物を支える土台を、「生命の尊厳」の精神と位置づけられた。

地球規模の課題の克服も、「一人」の生命と幸福の保障にかかっている――明快そしてスケールの大きな展望に、あらためて感動を禁じ得ない。

提言では、法華経で万人の無限の可能性について説かれる「長者窮子の譬え」「衣裏珠の譬え」に触れられ、この譬えが師・釈尊の言葉としてだけでなく、使命に目覚めた弟子の言葉で綴られていることに注目。師の目覚めが弟子たちの目覚めへと連鎖していったように、「一人に可能なことは万人に可能であり、その道は人間同士の生命と生命の触発を通して一歩また一歩と開かれる」と語られた。

まさに、池田先生がそうされてきたように、全ての人々の「仏の生命」を信じ、意見や価値観を超えた対話を重ねていくことが大切であると確信した。

「一人」を大切にできれば、多くの人々を幸福にできる。一人が変われば、周囲に変革の波動を広げていける。折伏にも深く通ずることである。

各国SGIで、先生の提言や思想を率先して研鑽しているのは、学生部だ。アメリカでは2011年、先生の構想を受けて「核兵器廃絶宣言」を発表。2030年までの「核兵器のない世界」実現を目指して、世論構築に取り組む草の根の対話運動を続けている。

〝本陣〟日本の私たちも、どう師の期待に応えるのか。提言を読み深めながら、各キャンパスで生命尊厳の哲学を基調にした語らいを広げていきたい。

自分自身にできる「一歩一歩の挑戦」を、全国一丸となって開始していきたいと決意した。

(創価新報2013年2月20日付掲載)