青年の視点2015年のSGI提言

青年平和会議副議長 羽根達也

青年平和会議副議長 羽根達也

例年同様今回の提言も、戸田先生の「世界にも、国家にも、個人にも、『悲惨』という文字が使われないようにありたい」との呼びかけを断じて実現せんとの、池田先生の「弟子の精神」が貫かれていることに、私は感銘を受けた。

中でも、核兵器廃絶のテーマについて、理解と決意を深めることができた。

昨夏、私は核兵器の廃絶を求める署名運動「Nuclear Zero」キャンペーン推進のため、地域を走り抜いた。その中で、近隣のご高齢の方から「核兵器は絶対になくならない」「政治指導者は『核兵器をなくす』と言いながら、結局なくなっていない」と、あきらめの言葉をうかがうことがあった。

また、まもなく終戦70年を迎える今、残念なことに、現在の青年世代の間では日本でかつて核兵器が使われたという事実の認識は薄れてしまっていることを実感している。

しかし今回の提言で、「核兵器の非人道性」について、一般にいわれる兵器としての破壊力の観点にとどまらず、3点に渡って掘り下げられているくだりを拝読し、核兵器は絶対になくさなければならないと決意を新たにした。

3点とは、1つめには、核兵器が存在する限り、何らかのミスやサイバー攻撃などによって、偶発的に核爆発が引き起こされる可能性が常にあり、人間が長い間営々と積み重ねてきた一切を無意味なものにしてしまうという言語に絶する理不尽さ。

2つめは、「核抑止」の名の下に、ある国が核の近代化を図ると他の国も追随する構造が継続しており、世界全体で核兵器の関連予算が年間1050億ドルにも達していること。またその莫大な資金によって、本来助けることが可能な人々の窮状が続く状況を結果的にもたらし続けていること。

3つめに、国家間で武力衝突はおろか特に対立が深まっていなくても、核抑止に基づく威嚇はそのまま背景として機能し続けるため、多くの国が常に軍事的緊張に巻き込まれてしまうこと。

私たち創価学会青年部は、平和学者の故・エリース・ボールディング博士の「本当に未来の社会の動向を決定するのは、わずか5%の、活動的で献身的な人々の力なのです」との言葉のままに、意識を高く持ち、積極的な対話運動によって、事実の上で核兵器廃絶への潮流を起こしてまいりたい。