青年部と医学者による
第14回オンライン会議から

青年部代表

  • 志賀青年部長
  • 西方男子部長
  • 大串女子部長

医学者

  • 菖蒲川特任教授(新潟大学)
  • 藤原武男教授(東京医科歯科大学)
  • 庄司議長(創価青年医学者会議)
  • 勝又議長(創価女性医学者会議)
  • 村山議長(創価女性医学者会議)
テーマ01

医療従事者への感謝を
感染防止の行動で示そう

志賀青年部長

厚生労働省に助言する専門家組織は、感染者数の増加が顕著な首都圏や関西圏、中部圏などだけでなく、これまで大きな感染が見られなかった地域でも、新たな感染拡大の兆候が見られるとして、「全国的な感染拡大が懸念される」と指摘しています。

菖蒲川特任教授

新規感染者の年齢構成を見ると、重症化リスクの高い60歳以上の割合が上昇し、今後も重症者の増加は、しばらく続く恐れがあります。
それに伴う医療現場の負荷は大きく、感染発生時の迅速な対応が困難になることが懸念されます。

とりわけ、年末年始は、どうしても診療体制が手薄になり、必然的に、新たに受け入れられる新型コロナの患者数も減少することが想定されます。

さらに、本格的な冬シーズンを迎え、例年、脳卒中・心筋梗塞などの入院患者が増加する時期にもなります。医療資源が不足し、助けられる命が助けられなくなる「医療崩壊」は、何としても、回避しなければなりません。

勝又議長

呼吸器内科に勤務するメンバーから、病床数や医療スタッフが不足し、一人への負担が重くなっている医療現場の窮状を伺いました。感染リスクの高い現場に身を置いているため、周囲との接触にも人一倍、気を使っている、とも語っていました。

庄司議長

医療現場では、感染拡大の収束が見えないことへの不安や、過剰な負担に対する不満が募っていると感じます。人員が不足してしまうと、スタッフは十分な休養も取れません。医師はもとより、最前線の看護師や救急隊員の方々の心労は計り知れません。

村山議長

入院中の患者さんも、感染防止の観点から面会を制限され、家族や友人と会えずに苦しい思いをされています。
その方々が、少しでも安心し、治療に専念できるよう、女性医学者会議のメンバーと共に祈り、向き合う日々です。創価の哲学をもった私たちが、患者さんに寄り添い、励ましの心で接することの使命の大きさを実感しています。

大串女子部長

看護師として奮闘される女子部・白樺グループの方々からも、必死の思いで、看護に当たっている様子を伺っています。
改めて、医療従事者の皆さまに感謝の念は尽きません。私自身、皆さまのご健康を、懸命に祈ってまいります。

菖蒲川特任教授

医療現場を守るためにも、私たちにできることは、こうした医療従事者の置かれた状況を想像しながら、基本的な感染防止対策に努めることです。
今一度、マスクの着用、身体的距離の確保、手洗いの励行、小まめな換気を徹底していきたいと思います。

その上で、新型コロナウイルス感染症対策分科会が示した、感染リスクが高まる「5つの場面」――①飲酒を伴う懇親会等 ②大人数や長時間におよぶ飲食 ③マスクなしでの会話 ④狭い空間での共同生活 ⑤居場所の切り替わり――を重ねて意識することが大切です。

また、年末年始は、生活リズムが崩れがちです。「質の高い睡眠」「バランスのとれた食事」「適度な運動」によって生活習慣を整えることも、免疫力が高まるので、感染防止対策につながります。

テーマ02

日頃からの“つながり”が“
いざという時”の安全網

西方男子部長

政府は、全国的な感染拡大状況を受け、国民一人一人が感染リスクを避けるため、「静かな年末年始」を過ごすよう、呼び掛けています。

藤原武男教授

今年は、ゴールデンウイークや夏休みも思うように動けませんでしたから、年末年始こそは旅行や帰省を楽しみたい、と思われていた方も多くいらっしゃると思います。

公衆衛生の観点から見れば、感染症は、どこかのタイミングで必ず収束します。しかしながら、そのタイミングについては、予測はできたとしても、たとえ専門家であれ、確証を得ることはできません。
ですから、感染症という外的環境にばかりとらわれてしまうと、「コロナのせいで、できない」という“嘆き”が出てきてしまいがちです。

こういった危機の局面に重要なのは、この状況下で「できる」ことを探して、実践していくことだと思います。「できない」から「できる」に、発想を転換すれば、コロナ禍の今しかできない「新たな価値」を生み出すことができるのではないでしょうか。

感染症の歴史をひもといても、危機の時代は、新しい社会変革の潮流をつくりました。14世紀にヨーロッパで流行したペストも、その期間に、人々の内面的な思索を深めさせたという歴史家もいます。その中で、ヨーロッパは、文化的復興も遂げています。

今回、「静かな年末年始」といわれていますが、心は悠々と、「価値的な年末年始」にしていきたいものです。

庄司議長

4、5月の時点では、ウイルスの特徴などが分からなかったために、とにかく家から出ずに自宅で過ごすことが、最善の感染防止対策とされました。ただ、今は、感染リスクを抑える日常の行動様式が、少しずつ、分かってきたといえます。

藤原武男教授

その意味でも、普段からよく接する方々との社会的交流は、こういう時だからこそ、大切にしていきたいと思います。

家から一歩も出なかったり、人とのつながりを持たなかったりすることは、ストレスを増加させ、免疫力を低下させます。むしろ、そのほうが健康へのリスクは大きくなることが、さまざまな研究で明らかになっています。

マスクなどの感染対策はしつつ、地域の感染状況を注視しながら、人との関わりは続けていただきたいと思います。

西方男子部長

先月、青年部の代表が、社会学を専攻する立命館大学准教授の開沼博氏と「変化の時代における組織のあり方」を巡り、議論しました。
氏は、「学会の皆さん方が、普段から座談会などで話をしたり、声を掛けて励まし合ったりすることは、いざという時に人々が孤立に陥ってしまうのを防ぐ意味がある」と、平時から「つながり」を大切にする学会の活動を評価してくださいました。

藤原武男教授

身近な「地域」という枠組みの中で、幅広い年齢層、多種多様な職業の方が、同じ志をもって活動していることが、学会の「つながり」の特徴だと思います。

公衆衛生上の危機を克服するためには、政府や行政が発信する情報やメッセージを、広く浸透させ、人々が結束していくことが鍵になります。
その意味でも、日頃から多様な人々をつなぎ、信頼関係を醸成している学会の皆さんの役割は、社会的な安全網を築く上で、ますます重要になると思います。

志賀青年部長

この年末年始、私たち青年部は、今一度、基本的な感染防止対策を周囲と共有しながら、「できない」ことを嘆くのではなく、「できる」ことを模索し、前向きに行動していきたいと思います。

電話やSNS、年賀状なども有効活用しながら、今いる場所で、友情と信頼の輪を拡大することこそが、感染症に立ち向かう、何よりの「希望」になると確信します。