創価の思想を学ぶ

第11回 創価のルネサンス㊦

第11回 創価のルネサンス㊦創価三代が築いた人間主義の大潮流(11)

21世紀へ世界宗教の基盤確立
平和・文化・教育の大城が完成 恩師の構想を具体化

 師弟は不二である。弟子の勝利が、師匠の勝利だ。
 ゆえに私は、「広宣流布」即「世界平和」の熾烈な戦いにあって、常に最高の拡大と最高の勝利を自らに課した。弟子の栄光は師に還り、師の偉大さの証明になるからだ。
 私は、第三代会長に就任して直ちに、戸田先生の『巻頭言集』と『方便品寿量品講義』の英訳出版を進めた。
 恩師の平和哲学を継承しゆく「戸田記念国際平和研究所」を発足させたのは、一九九六年(平成八年)の二月十一日であった。(「随筆 人間世紀の光」〈永遠なる二月の闘争〉、『池田大作全集』第135巻所収)

 20世紀を締めくくる西暦2000年(平成12年)は、恩師・戸田第2代会長の生誕100周年に当たっていた。その世紀の総仕上げへ、池田名誉会長は手を打っていったのである。
 戸田記念国際平和研究所は、核兵器の廃絶を訴え、地球民族主義を提唱した戸田会長の平和理念を原点とし、名誉会長の平和行動と世界不戦の思想をもとに創設された。
 初代所長に就いたのはイラン出身のマジッド・テヘラニアン博士。名誉会長は博士に「私は、うれしいのです」「これで恩師の構想を具体化できたからです」と語った。
 民主音楽協会(民音)、東京富士美術館、創価学園、創価大学、そして、恩師の遺志を継ぐ平和のセンターが完成し、平和・文化・教育の大城が整ったのである。
 さらに原水爆禁止宣言40周年を迎えた1997年(同9年)秋から翌年にかけて、青年部は核時代平和財団が主導した、核廃絶を目指す国際キャンペーン「アボリション2000」の署名運動を推進。1300万人の署名をニューヨークの国連本部に提出した。
 また、世界青年平和文化祭をはじめ、各地で青年を中心とした音楽祭や文化祭を開催。平和と人道の世紀へ、新たな青年群が陸続と名誉会長のもとで育っていった。

挿絵

あらゆる壁を超え友情の「心の懸け橋」を54カ国・地域に

 中南米では、キューバのカストロ国家評議会議長と会見した。
 この直前にはニューヨークで、キッシンジャー博士と再会した。当時、キューバは、アメリカと厳しく対立していた。私のキューバ訪問を知った博士が、両国の関係改善を願い、その真情を私に託された。
 私は、博士の心を携えて、カストロ議長と語り合った。文化・教育交流による平和を展望した。
 このように私は、民衆の一人として、世界市民として、あらゆる壁を超え、友情の「心の橋」を懸けてきた。(聖教新聞2009年9月30日付、全国代表幹部会でのスピーチ)

 1996年(平成8年)、キューバによるアメリカ民間機の撃墜事件をきっかけに、米国はキューバに厳しい経済制裁措置を発動。国際社会に緊張が走った。
 その渦中の6月、名誉会長は、滞在先の米国からバハマ国を経由して、キューバを初訪問した。革命宮殿に名誉会長を迎えたカストロ議長は、革命以来、国内の公式行事では、初めてスーツ姿で現れ、世界を驚愕させた。
 さらに54カ国・地域目の訪問国となったコスタリカでは、フィゲレス大統領夫妻が空港まで足を運び、名誉会長を出迎えた。
 また97年(同9年)の中国返還の前後、名誉会長は毎年のように香港を訪問。不安に揺れる香港社会に希望と励ましを送り続けた。
 翌年には、フィリピンのリサール協会から第1号となる「リサール国際平和賞」が、ラモス大統領の手で名誉会長に授与された。

挿絵

全人類に広がる創価の人間主義の大哲学

 豊かな詩心と対話の力で人類を結ぶ名誉会長に、1995年(平成7年)8月、世界詩歌協会が、第1号の「世界桂冠詩人」賞を贈った。
 また同年、「SGI憲章」が発表され、人間主義に基づく理念を明文化。生命尊厳の仏法を基調に、全人類の平和・文化・教育に貢献するSGIの目的や原則が示された。
 98年(同10年)1月、70歳を迎えた名誉会長は、聖教新聞紙上に「随筆 新・人間革命」の新連載を開始。その1回目で自身の人生の歩みと展望を10年刻みで記し、60歳から70歳までを「新しき人間主義の哲理を確立」、そして80歳までに「世界広布の基盤完成なる哉」と、自らの決意をつづった。
 99年(同11年)には、創立70周年記念出版として『英訳御書』上巻が発刊された。
 世界の知性たちも、いやまして名誉会長の思想と行動に注目し、90年代後半の5年間だけで40の名誉学術称号が授与された。
 この間、名誉会長は、ハワイの東西センターや米コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジなど、各国の名門学府で講演を重ねた。まさに学会は、この時期、世界に人間主義の共感を大きく拡大し、新しい世界宗教としての基盤を完成させていったのである。
  
 我らは仏の使いとして、そして広宣流布の大師匠の弟子として行動する。この誇り高き使命を帯びて、人間群に飛び込んでいるのだ。
 ゆえに、何を恐れることがあろうか。臆さず堂々と、皆が驚くような力を出し切って、戦い勝っていくのだ!
 対話こそ、わが人生――この対話の道が、麗しき人間共和の大道へと開かれゆくと信じて!(『栄光の朝』〈対話こそ わが人生〉)

(創価新報2012年11月7日付12面から転載)